一目惚れ【短編】
告白
「俺……都姫ちゃんが好きです。
会って間もないかもしれないし
いきなりだけど、
友達からでも良いので
俺と…付き合って下さい」
遊君‼‼
真剣な瞳。
吸い込まれそうになるよ。
その瞳から、遊君の気持ちは本当だって思った。
まだ、出会って一ヶ月位だし、ちゃんと話したのなんて2回位しかないけど、そんな事どうでも良いって……。
好きって気持ちが溢れだして、今まで気にしてた事が、バカみたいにちっぽけな事に感じてくる。
「あの……私なんか…で、良いですか?」
私の声は、届いたかな?
車の音に簡単に掻き消される声。
ギュッとスカートを握った。
いつのまにか、手に汗をかいている。
冷えきった手と対照的な顔の熱さ。
俯いた私の視界に、遊君の靴が見えた。