Hight
崎本は、ふっと笑ってから、また歩き出した。
キッチンの横にあったドアを押した。
「ここが風呂。んで、その横のドアがトイレだからな」
「了解ー」
「んじゃあ、外でも出てみるか?」
「おう!」
外は、太陽がギラギラと輝いていた。
崎本は、僕の前をスタスタと歩いた。
「なあ、崎本。お前、何で僕の隣で歩こうとか思わねーの?」
「ん?あぁ、すまん。俺、歩くの人より早くてな・・・」
「あっそ。でも、何か置いてかれてる感じで嫌なんだけど」
崎本は、嬉しそうな顔で笑った。
それから、僕の隣に並び、顔を覗き込んだ。
「じゃあ、行こうか」
僕は嬉しくて笑った。