いつか、きっと。
__________


「あ、正臣!!
今から打ち上げだって
…紗耶もくるんだって」


嬉しそうににこにこする
愁をながめて
あきれ笑いをした。

ほんっとに、中原のことが
好きなんだな。


…だめだ。
なんか意識してきた。


さっき、先輩に言われたとおり
井上さんに飴を渡してきて
なんか焦った。



俺にも普通に女友達はいる。
中原だってその一人だ。
けど、あんなタイプの人は始めてで、
本当に飴なんかでいいのかと
思ってしまうほどだった。


笑顔がすごいんだ。
笑うと本当に嬉しそうで、
なんというか、
THE★清純的な。


だからこっちも変に
気を使って緊張して
すぐに愁のもとにいってしまった。


はぁ~、情けな。


でもちゃっかり頭の中で
打ち上げに中原も来る→井上さんも来る。
って考えてて、

変ににやけてしまった。

だからって俺が井上さんを好き
っていうわけじゃない。

男はいつだってモテたい生き物なんだ。
…愁はわかんないけど。





< 16 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop