いつか、きっと。
お互いがお互いに
頼んだ品が来ると、
直樹は立ち上がって私の横に座った。
「ほれ、ユッケやるよ。
俺にレバーよこせ」
はじめからこうやって
頼んだらいいのに。
直樹には合うたびに
いたずらされた記憶しかない。
さっきだって、
私はレバーだいっ嫌いなのに
直樹が頼みだしたから
私だって直樹のだいっ嫌いな
ユッケを頼んだ。
「ったく、なんなのよ。
あんたら…」
紗耶からはもう呆れ笑いしか
もらえない仲。
紗耶いわく、私の彼氏ができない
理由はこの直樹みたいだけど…
とくにそうとは思えないから
何もいわず、今までどおり接している。