届かない恋
入学式
桜が少し散るこの頃・・・

「キャァ~~!」

毎年、この時期になると俺に向かって叫び声が聞こえる。

「みずき、早く始まるよ。」
「うん。」
今声をかけてくれた人は、俺の幼馴染の山田詩音だ。髪はすごいストレートで目はクリっとして、モデル体型の女子だ。性格は突っ込み。この突っ込みは昔困ったことがある・・・。
「ねぇねぇ、ミズキ・・・」
「ん?」
「あんたまだ、男装してるわけ!?」
そう。俺は一応女子である。顔が男みたいだし、過去にちょっとありまして・・・。今はこの状態です・・。
「もう・・。」

今風が少し吹いた。詩音のスカートが揺れた・・・。

「・・・・・」
「どうしたの??」
「あ、!なんでもない・・。」
今、一瞬過去を思い出した。

「おい。ミズキどうした?その格好?」
「えっ?なにが?]
「なんで、おまえがスカートはいてるだよ?」
「えっ?だってミズキ、女の子だよ。」
「はっ!お前、顔が男なのに・・・。気持悪ゥ~~。」

この後、死ぬってぐらい泣いた・・。
だからこの日をもって女を捨てた。

「・・・ぉ・・ィ。おい!ミズキ。」
「あ、ごめんごめん」

「あ、あのこれ、受け取ってくれませんか?」
俺から少し離れている所で、少し、でぶった子が・・・告白!っと思った瞬間に
「おまえなみたいな奴にプレゼント貰ってもうれしくない。」
「あっ、すいません。」
もうこの女の子は泣きそうだった・・。
「あ、あの人・・有名なアイツだよ・・。」
詩音が震えていた。
アイツと言うのは、水脇蓮。わがままで不良。顔は美形。
こいつに怒鳴ったりしたら、これから大変だなっと思ったけど・・、手が出でしまった。
「パチン」
「お前、蓮って言うの?ふざけんじゃねぇー。女はな、そういう心にコモってない言葉が傷つくんだよ!!分かったか!?」
周りにいる人がぽかぁんとしてた。
蓮は心臓を抑えていた。
そのすきに・・
「そこの女の子、教室行こう。」
そのまま、あの女の子を教室に送って自分の教室に入った時・・
「おい、そこの男女。よくも女のくせに、俺様の頬を傷つけたな!だから一年間かけてお前を潰す!」
うほ~。いきなり!まぁしょうがない・・。
「受けて立つ」


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