さくらの恋人
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「今回は弊社の面接にご参加いただきありがとうございました。弊社で協議した結果、今回の採用は見送る形を取らせていただきます。桜川さんのこれからの・・・」
全てを読まずに彼、桜川大輔は封筒をカバンの中にしまった。
大輔はひどく落胆した。面接の手応えを感じていた3日前の自分を恥じた。
大輔は時計をみた。時間は15時半を過ぎていた。
「やっべ‼」
そう言った大輔は面接結果を引きずりながらも、自転車に乗ってアルバイト先に向かった。