交差点L

交差する想い@花燐

「……付き合ってください」

放課後の理科室、
たまたま忘れ物を取りに来ていた私は思わぬ場面に出くわして
しまった。

B組の美人って有名な南波奈美
って子が健太に告白していた。

……どうしよ…聞いちゃった…。
そんな心境の中私は、なぜかその告白を聞き続けることにした。

いぃんだろうか……
こんな盗み聞きみたいなこと
やっても………

駄目だろ。
そう分かっていても、やっぱり
健太の答えが気になるので聞く。
でもやっぱりあんな美人からの
告白は断れないよね……
あぁ、聞きたくないな……
健太がOKするとこ………

そんな自分勝手なことを考えて
いたら、いつの間にか泣いてた。
「あぁもう……何泣いてんの……私は……。馬鹿だなぁ……よし、また後で忘れ物取りに来よ。」

両頬を小さくパチンッと叩いて
私は立ち上がった。その時、

「……誰?」

健太が私のいる方に向かって
言った。

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