+ love song +
第一章
再会と出逢い①
ブロロロロ―…
車の窓越しから見える景色。
懐かしい景色や、真新しい建物。
三年ぶりの景色に
私達はこの町へ戻って来たのだと実感する。
「久しぶりだな。この景色」
懐かしむように車の窓から見える景色を見つめる弟の大翔。
「そうだね。
この景色を見るのは何年ぶりだっけかな?」
車を運転していた父さんがこちらに視線を向け、
私達にそう質問を投げ掛けてきた。
「三年くらいだよっ
っつか父さん前向いて。
危ないから;;」
そういうと父さんは
“おぉ~そうだった!”と優しく微笑み、目線を前に戻す。
「あぁ~あ
戻って来たのは嬉しいけど
またアイツと会わないと何だろ」
と言い少し膨れる大翔。
『まぁね。
それに私達あの人が造った高校行くんだし。』
「あぁ~あ~
なんか憂鬱。
何で家でも学校でもアイツに会わないといけないんだよぉ」
と落ち込む仕草をする大翔に苦笑し、背中をポンポンと叩く。
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