+ love song +


「まぁ学園の詳しい事は家着いてから話すから」


『分かった』


会話も一段落し、校舎から出る。
まだ4月中旬の夕方は風が少し冷たい為少し身震いしてしまう。


「爽歌寒くないか?」


『ちょっとね。
でもこれくらい平気だよ。』


そう告げると兄さんは少し呆れた顔で


「ダメ。
お前ただでさえ冷え性なんだから
無理すんなよ。」


と兄さんは何処からか出してきた白いストールを私の首に巻き付ける。


『ありがと…』


素直に礼を言うと兄さんは優しく笑みを浮かべ、私の頭をぽんぽんと撫でる。


「じゃあ俺車とってくるから
三人とも少し待ってて。」


そう告げると少し小走りで車をとりに行った。


「三年も見ないうちに和哉もでかくなったなぁ。」


突然呟き出した父さんに私と大翔が少し吹き出した。


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