+ love song +


          和哉side

爽歌と親父を乗せた車は数分移動し少しの間近くの花屋へ寄ってからまた車を走らせた。

俺達はその車に速度を合わせながらゆっくりと後ろを着いていく。

そして辿り着いた場所は人の気配があまり無い様な少し古びた寺だった。

すると車から降りた父さんは
俺達の車に歩み寄って来た。


「すまないが
二人とも暫らくここで待っててくれ。

父さんは爽歌とちょっと行ってくるから。」


そう告げた父さんの顔は少し悲しそうなでも昔を懐かしむような笑みを浮かべたとても複雑な顔をしていた。


「あぁ、分かってる。
爽歌にゆっくりして来いって伝えといて。」


そう告げた俺に父さんはとても優しい笑みを浮かべた。


「あぁ。
ちゃんと伝えとくよ。」


そして親父は爽歌と共に寺の奥へと入っていった。



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