男装少女-兄の代わりになった双子の妹の物語-
番外編「新メンバー」
「お、お母さん...。」
「何?ことり。」
家に帰ると、母親は既に仕事から帰宅していた。
ことりは母親に大事なことを言う為に、意を決して口を開く。
「私、スカイに入ることになったの!」
「え?」
突然の発言に母親は固まる。
ことりの隣にいた陽は苦笑していた。
「ど、どういう事なの?」
「コンサートで、色々あって...」
「色々って...。」
「あ、それとことりは楓と付き合ってるんだよな~?」
「こ、ことり!?本当なの!?」
「う、うん。」
母親はことりに駆け寄る。
そして彼女の肩をぎゅ、と掴んだ。
「詳しく説明しなさい!」
「は、はいっ...」
____数時間後。
「今度、楓君を連れてきなさい。」
「う、うん。」
「家中掃除しなきゃ!
あと、ごはんも食べてってもらいなさい!」
「え、うん。」
「あとは____」
「なんで母さんが張り切ってんの?」
陽のツッコミは母親に聞こえることはなかった
END