強くて弱い誰かのおはなし
そうして、次の朝が来た。
心地のいい、涼しげな朝だった。
目覚めは決していいものではなかったけど、
早朝に家に帰ることにした。

一時帰宅したキユは母がいない事に、
少しホッとしてしまった。
あとになって罪悪感がうまれ、気分は最悪だった。

そしてついた学校も過酷なものだった。

「休むなら来なかったらいいのに。」
「生きてる価値あるの?」
「きもちわる・・・」

そんな心無い言葉。
胸がきりきりして、泣きたくなるのを必死で抑える。

「あんなん無視無視!
 今日も遊ぼう?」

とても優しいイヨがそこにいた。
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