たとえ神様に嫌われても
「失礼しまーす」



ビンゴ。やっぱいない

すると再びケータイが揺れる
今度は電話だ


「もしもし」

「…唯?」

「…何?」


あえて冷たくあたる

「ごめん…あたし…っ」


由姫の泣き声が耳に残る

「由姫…」

「ゅ…い…っ」

「敦ってやつと上手くやれよ」

「唯…っ!」


そう言って電話を切った


はぁぁ…


今日やたらため息ついてんな…


この時間はさぼろ…


そう思ってベッドに向かった足はピタリとその場で止まった



白いベッドに見えるのは
女の白い脚
茶色で軽く巻かれた髪
長い睫毛


…寝てんの?


つーか誰だよ…

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