たとえ神様に嫌われても
第1章


鈍い車のブレーキ音がなる



おニューの白ワンピに飛び散った
赤い彼の血は

彼の服に流れ落ちる血なんかとは
比べちゃいけないくらい少なくて

擦りむいた傷は
あたしの心にも深く傷をつくった



「さ…くら…?」

「か…っ…な」



「幸せに…なれ…よ?」


「神流…っ」




幸せになれよ


それが彼の最後の言葉になった





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