たとえ神様に嫌われても
「行ってきまーす」

「気をつけてね」


トラックがあたしの横を
すっと通り抜ける

ドキッ…


神流のあの手がよみがえる


「ぃや…っ」


怖い…怖い…

「神流…っ」


「桜羅ッ」


しゃがみこんだあたしにの体を
そっと支えてくれる



「美波(ミナミ)…」

「大丈夫?」


鼓動が早くなるのが分かる
だけど美波が落ち着かしてくれる


「はぁ…ありがと…」

「いきなりしゃがみこむから
びっくりしたよぉ〜!」


そう言って笑う彼女はやっぱり可愛い



前田美波(マエダ ミナミ)
あたしと同じ高校2年生

美波は小柄で可愛い
男子だったらきっと守ってあげたくなるだろう



「学校行こ?行ける?」

「ん…大丈夫」


美波のこんな優しさにあたしはいつも救われる



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