愛しの姫の攻略方法
「えー。
崎本 隼人くんは~
アメリカに留学してたらしいんだけどー、また帰って来ました。
みんな仲良くしろよ~」
先生は、そう…適当な自己紹介をした。
転入生、
『崎本 隼人(サキモト ハヤト)』
の自己紹介を。
えーと…
さっき転入生が抱きついてきたのには理由がありまして…
「ひっでーよな、憐は。
たった3年で幼馴染である、俺のこと忘れるなんて。」
そ。
隼人は、あたしの幼馴染なのです。
昔は、家も隣だったし、いっつも一緒に居た。
隼人がアメリカに行くまでは、そんな仲の良い幼馴染だったんだ。
「や、だって…
隼人、すごい身長伸びてるし、誰か分かんなかったんだもん。」
3年前に隼人がアメリカに行くまでは、隼人はあたしよりも背が低かった。
しかもなんか顔もこんなカッコ良くなってるし…
まぁでも、言われてみれば面影はあるかな?
「あ、本当だ。
憐、身長縮んだ?」
「失礼な。
隼人が伸びただけだし。」
あたしがそういうと、ははっと笑う隼人。
確かに、その笑顔は変わらない。
明るくて、ひまわりみたいな隼人の笑顔は、昔と一つも変わらない。