愛しの姫の攻略方法


「…ごめん、ありがとう。
もう大丈夫だから。」


30分くらい、崎本はあたしを抱きしめていた。



…不覚にも、ドキドキしてしまった。



「崎本、本当に憐のこと好きだったんだね。」


「まぁな。
でも、蓮には負けたみたいだ。」


…まぁ、逢沢も、憐のにべた惚れだったしねぇ。


いいな、憐は。

愛されてて。


「いいんだ、もう。
完璧、諦めれたから。」


うん。

告白は、無駄じゃなかったよね。


「それに…」


それに?


「気になる人できたから。」


「早っ!」


切り替え早っ!


えぇー!?

マジか、崎本。


「恋するのに、時間は関係ねえよ。」


まぁそうかもだけど。


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