愛しの姫の攻略方法
「キモい。」
母さんが俺の顔を見てそう言った。
「何がキモいんだよ?」
「お前だよ。」
俺!?
俺キモいとか言われたことねえぞ。
どっからどー見てもカッコいいだろ。
「何ニヤけてんだ。
デートでもしたっつーのか?」
さすが母さん。
お見通しかよ。
「…べ、別にいいだろ。」
つか親とこんな話すんの恥ずいんだけど。
「付き合ってんのか?」
…ゔ。
痛いとこついてんじゃねえよ。
「え、蓮が片想い!?
…まじかよ。」
悪かったな、片想いで。
つか多分俺をあそこまで嫌いな女子なんて宮前くらいだよ。
まぁだから余計に振り向かせたくなんだけどな。
「今度その蓮の片想い相手に会わせろよ。」
「絶対いやだ!」
母さんに宮前を会わせたら、良くないことが起きそうだ。