愛しの姫の攻略方法
ガラッ
教室のドアを開けると、教室の中に居た全員があたしと逢沢の方を向いた。
「ねーやっぱあの二人って付き合ってんのかな?」
「だろー。
だって思いっきりキスとかしてたし。」
「やだ~。
逢沢くんは皆のアイドルなのにぃ。」
コソコソと言ってるつもりなのか、わざと聞こえるように言ってるのか知らないけど…
まるぎこえなんですけど。
…クラスでの居心地が悪い。
「百優ーっ!
夏海ーっ!
おはよーっ!」
あたしはわざと大きい声を出して、逃げるように百優と夏海の方に寄って行った。
「憐~
みーたーぞー」
「朝から見せびらかしやがってぇ。
コノコノー!」
楽しそうな、百優と、夏海。
他人事と思いやがって…
「てか付き合ったんなら言ってよね~
水臭い。」
「や、付き合ってないよ?」
「え!?」
え!?って。
そんな驚かれても。