雨にうつる涙
なんてしていると
後ろの方から声がした
「七海〜!!」
ふり向くと
2人分の鞄を持った
咲弥が立っていた
「あっ、ごめーん!」
慌てて、
咲弥の方に走った
―――
「‥――ななみ‥?」
「おぃ!何してんだ、沢田」
「あっ、すいません‥」
なわけ‥ねぇよなっ(笑)。
私は、何も知らなかった
彼がこの学校にいることも
沢田くんが、
あの人だったことも‥
私は、
気付いてなかった。
いや、
気づかなかっただけ
だったのかもしれない‥