★短編★鉄の扉
ゴンタ爺ちゃんは
明日には殺される
なんて、言っていたけど


僕等は暫く生きていた


チビは相変わらず
震え怯えていて
ご主人様だった
アキコちゃんに迎えに来てって
小さい声で鳴いて
いた。

ゴンタ爺ちゃんは
一日中寝ていて

時折、反対側の檻にいる抹茶に
うるさいって吠えてまたすぐに寝てしまう。

僕は
ママさんとパパさんが
僕を迎えに来てくれると信じ

待っていた。

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