★短編★鉄の扉
僕は二度と中山家に帰って来れない気がして

一生懸命鳴いた。


ママさんに気付いてほしくて。

僕はここにいたいんだ。

例えお水やご飯がなくても

マイちゃんの匂いがする

このお家にいたいんだ

鳴いても
吠えても
ママさんは
僕を出してはくれない。


ママさんは振り返りもせず
お家に入ってしまった。

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