セブンデイズ・リミテッド(仮)





 ――――グサッ!





「あはっ、思ったとおり。またお姉ちゃん、来ると思ったんだぁ~。それじゃあもう動けないんじゃない? けっこうおなか、ぐっちょりな感じだし」





 嘲笑う(あざわらう)声が聞こえる。

 とても耳障りで、気分が悪い……。





「――――愚かね」





 刺さったモノを引き抜き、女の子を見た。


「これで――お終わりのつもり?」


 口元を緩めながら睨めば、女の子は眉間にしわを寄せた。


「へぇ~。ようやく本気?」

「少し……違う」

「わかるように教えてよ~」

「自分で考えたら?」

「ふん! だから大人ってキライよ」

「――――同感」


 さぁ、と一呼吸置く。

 そしてそのまま、掴んだモノを片手で投げ飛ばした。


「!?――どうしてっ」


 女の子は、その光景に驚いた。と同時に、表情がみるみる曇っていった。


「なんで…なんでそんなカンタンになおっちゃうの!? なんで……なんでなんでっ!?」

「言ったでしょう。愚かね、って。それぐらいじゃ、私は倒れない。まぁ、あなたはここで終わりだけど。――覚悟はできてる?」

「っ……コンナトコロデ!」


 今まで以上の殺気。内に抑えていた部分を引き出し、女の子は私を睨みつける。自分にとって私は敵対者だと、今更認識したらしい。


「コロスっ!!!」





 ――――リン。





 再び、鈴の音がした。女の子はその場で周り、舞うかのような仕草を見せ始める。





「それが――あなたの武器ね」





 手を掴み、動きを止める。両手首には一つずつ、鈴が付けてあった。表面には文字が書かれている。――なるほど。
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