セブンデイズ・リミテッド(仮)


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 家に戻った今でも信じられない。こうして生きてることもだが、


「基本的に、あなたが戦うことはありません。傷も明日には癒えていますから」


 オレの家に、これから少女がいるというのが一番の驚きだ。

 あの後、ミカエルと名乗った男は自分が天使だと明かした。聞きたいことがあったのに、色々いっぺんに見たせいで何から聞いていいかわからなくて。そんなオレに、ミカエルは今回の戦いについて話し始めたんだが、一回の説明で理解できるほどの理解力もなく……。


「悪いが、もう一回話してくれないか?」


 少女に、改めて今回の説明を求めた。


「わかりました。まず始めに、私たちがこの世にいられる期限は一週間。その間に、世界各地で溢れる負の力を処理し、神の力を維持するのが目的です。それができなければ、現世はそこで終わりとなります」

「確か、二十五日から一週間、神の力が弱まるんだよな?」

「はい。キリスト教で言うところのこの日は神様の誕生日。ある一定の周期が来ると、神様は生まれ変わります。簡単に言うと、充電期間に入るということになります」

「そもそも、なんで一週間なんだ?」

「神様が現世を創った時間。それと同じ期間でしか、私たちは干渉を許されない。特に私は、既に人の道から外れた存在――本来、こうして現世に影響を与えることはできない存在なんです」

「私はって、他のヤツは期間を過ぎても干渉できるのか?」

「私と同じ条件で動いている存在には、ということです」

「神より命を受けた天使を主に持つってあれか。あの時も思ったが、本当にこのままオレが主でいいのか?」


 ミカエルは、このまま契約してほしいと言った。基本的にミカエルは姿を現すことができないらしく、現れることができても夜のひとときだけ。力の供給は自分がするから、オレは少女に休む場所と、無暗に力を解放しないよう見張ってくれと。


「問題ありません。天使様が下したことですから」

「人間でもいいだなんて、わざわざ天使と契約する意味ないと思うが」

「今回は仕方がないんです。今まで私と契約して下さった天使様たちは、人間が名も知らぬような存在。でも今回は、無神論者が多いこの国でさえ名前が知れわたっているミカエル様。その国や土地でどれだけ認識されているかにより、神様や天使様の力も変わります。しかし、あまりにも大きな力は、その世界を維持することの妨げにもなってしまう。だから私たちが動くのです」

「今のままだと都合がいいのか。じゃあ、君がここにいられるのは――えっと」


 ダメだ……まだ頭がぼぉーっとする。確か昨日が本当の終業式で、今日のはつじつまを合わせる為に周辺の人間の気記憶を操作したって言ってたなぁ。だから今日は二十四日じゃなく二十五日だから――。
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