【短編】好き。

ドックンドックン…と、半端なく心臓が全身に血を送っている。


あたし……告白された?

翔平に?


なにコレ夢?

まさかの夢オチですか?


勘弁してくださいよぉ。



試しに頬っぺをつまんでみると

「痛い!」

うん。痛かった。



「なにしてんの?」


「……翔平、眼鏡。眼鏡返して」


「俺の話を聞け。つか、何で眼鏡?」


「翔平の照れた顔がボヤけてよく見えない」


「……一生返さん」



えーー!!

翔平の照れた顔!見たい!


見ーたーいーっ!



「つーか、返事は?」


「………」


「シカトっすか、綾さん」



言わなきゃダメっすか。


〝好き〟だって。
< 15 / 22 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop