【短編】好き。
でも、好き。好きなの。
諦められない。
胸が痛くなるぐらい
涙が溢れ出すぐらい
あいつが、好き。
どうしても諦めらんなくて。
どうしてもあいつ以外の人じゃダメで。
7才の時に初めて翔平を見て恋をした。
正直、一目惚れだった。
それから毎日必死に恋してさ、10年も翔平が好きで……。
気づけばあたし――
翔平じゃなきゃ恋、できなくなってた。
「あー、居なくなってるし……」
裏庭から2人の姿が消えていた。
「なにが?」
「し、翔平っ!?」
振り向けば直ぐ目の前に翔平の顔。
あぁ、キレイな顔。
……じゃなくて!倒れそう!近い!!