【短編】好き。

「そっか。分かった……ありがとう」



気にしないでと去って行った田中くん。


初めて告白された……


ドキドキドキドキ。



「帰ろ……」



しばらくして校門を出た時、ケータイを教室に忘れたことを思い出した。


最悪。最高にめんどくさい。


でも、取りに行かないわけにはいかない。
だから教室に戻ったのだけれど……


――戻らなければ良かった。



「マジで最悪な罰ゲームだったわ~。誰が早瀬なんかを本気で好きになるかっつーのっ」


「でも、お前はその早瀬にふられたんだろ?ダサッ」


「うるせぇーわ!」



ズキン ズキン


そっか。そうゆうこと。


田中は(怒ったのでくんをつけない)罰ゲームとしてあたしに告白したってわけか……
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