変わらない夕焼け
「あ、ちょっと…忘れてる?
何よ。しばらく会ってなかったからってさぁ…
幼なじみを忘れるなんて。」
お、幼な、じみ?
「もしかして、海凪…か?」
どうすれば、いいんだろう
久しぶりすぎて
どう話していいのか何話せばいいのかわかんねぇ
「あー…久しぶり…だな。」
タイムリーというか、なんというか、何でこのタイミングで…?
しかも、なんか大人っぽくなって…か、可愛いし。
「…こんなとこで話すのもあれだし…海行こうよ海。」
「あ、おぉ。」
海凪にのせられ海に行くことになった
ここから海は歩いて5分。
とても近い。
「…その猫、何?」
「あー?今拾った。
俺が飼うんだ」
「へぇ、名前は?」
「猫。」
「いやいや、そうじゃなく…て、あ、もしかして名前が猫なの?」
「そう。」
「ははっ。何それ。
可哀想だよ猫が」
「んー。でもよ。俺は忙しいからちゃんと世話できねんだよな…それが心配というか…な。」
「へぇ…、そうなんだ…」
沈黙が怖くて気持ちの入ってない会話をお互いに淡々と続ける
海凪は海凪で、こっちを見ようともしないし。
嫌われてんのか俺は?