Je suis amoureuse de toi!俺は貴男に恋してる!
ガタンッ
「ラールド!」
フワリと大好きな香りに包まれた。当分味わうことのできないこの温もりを切なく感じる。
でも…
これが母さんのためなんだ。
「母さん。俺、日本に行くよ」
「…え」
母さんの抱きしめる力が弱まり目線が絡まる。
「日本に行きたいんだ。」
「ラ…ル…?」
母さんの青い瞳からは
ポロポロと涙が溢れ出す。
「ごめんなさい。行かせて。日本で勉強したい事があるんだ。」
日本で勉強したいなんて嘘だ。
本当は一緒にいたい。
でも駄目なんだ。このままじゃ俺も母さんも駄目になってしまうから。
「わかった。いってらっしゃい」
母さんの瞳は
あまりにも真っ直ぐに俺を捕らえるから、もしかしたら全部見透かしているんじゃないかとも思わせた。
「っ…うん」
涙が出そうになった。
生まれて初めて泣き叫びたいと思った。
母さん…
今たまらなく
母さんの笑顔が見たいよ
ー‐ー‐ー‐ー‐
………ん…?
ギシギシ
「夢…か…」
あ…俺泣いてたんだ…。
頬には冷たい雫が
伝っていた。
母さん…
「なんだって、そりゃおめー庭だろーがよ」
「別世界だ…」
ん…?
第2声目の声って…
。