すき、きらい、すき
それから由衣は
「うわーん!」
ともっと泣きはじめた。
バカなのは……、
やっぱり由衣だろ?
何で気づかいんだよ……。
なぁ?
それって、“好き”って言ってるようなもんだろ?
それって、“ヤキモチ”なんだろ…?
……かっこわりぃーのも、悪くないかもな。
なんて、口元が緩む。
「何で笑うのぉー!」
と、わめく由衣。
だって、俺のせいで泣いてるって嬉しすぎるでしょ。
「お前が可愛いから」
って後で言ってやろう。
けど、これ以上泣かれると俺が限界だから、由衣の頭をポンポンとなでる。
さて。
どうやって、
この超鈍感でバカな由衣に、
気づかせてやろうか……。