光の姫は誰を選ぶ
それからは先生からの連絡事項を聞いて朝のSHRは終わり担任の先生は教室から出ていった。


先生が出ていったのを見計らったようにクラスの女の子達はあたしやフウカちゃんの机の周りに集まってきた。


大半の女の子はフウカちゃんの机の方へと向かって行ったけど。


あんな勇ましい自己紹介されちゃあ惚れるわ。ここ女子校だし次の日にフウカちゃんがお姉さまって言われたら男と知ってるあたしからしたら複雑だわ。


「ねぇ！　白原さん♪」


不意に名前を呼ばれて声をした方を見るとそこには髪の黒いロングストレートの女の子がニッコリ微笑んであたしを見ていた。


「ごめん。ぼーっとしてた。貴女は？」


フウカちゃんの方を見てたせいであたしの机の近くに誰かがいたのに全然気付かなかった。


「名前言ってなかったね！ はじめまして。あたしは桃瀬 響香(ﾓﾓｾ ｷｮｳｶ)。響香って呼んで」


「響香ね。あたしのこともヒカリって呼んで。
響香は碧山さんの所に行かなくていいの？」


またフウカちゃんの方を見ると席を立った女の子はフウカちゃんの方へと向かっていた。席に座ってる人は数人でその数人は気にせずに本を読んでいる。


「碧山さんよりかヒカリの方が面白そうだなって思ってさ」


響香はニッコリと楽しそうに笑うけどこれは喜んでいいの？


「そっか」


あたしは苦笑いしながらそう答えるしかなかった。



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