光の姫は誰を選ぶ
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お昼休み。
あたしとフウカちやん…もといフウタ君は屋上でお昼ご飯を食べていた。
屋上は立ち入り禁止なんだけど茶々木さんがあたし達の作戦会議の場として屋上を開けてくれた。
依頼人は学校の者だからこういうことにも手を回してくれたのだろう。
「フウタ君の周りに来た人達の中で怪しい人っていた?」
お弁当に入っているたこさんウインナーを頬張りながらフウタ君に尋ねた。
ちなみにお昼ご飯は学校からお弁当が支給される。ここも寮完備の学校で尚且つお金持ちの人しか通えない日本有数のお嬢様学校だ。学費の中に食費も含まれているらしい。
「僕の方はそんなに怪しい人はいませんでしたね。来る人来る人顔を赤らめながら『何か好きな食べ物ありますか?』とか『身長いくつですか?』とか『お姉様と呼んでもいいですか?』って聞かれてしまいました」
フウタ君は滅多に女の子(いつもは班で行動することが多い+女の子が少ないため)に囲まれる事が少ないのでため息をつきながらげんなりとしながら呟いた。
フウタ君。あんな短時間でそこまで言われてたんだ。しかもお姉様って本当に言われるんだ。
げんなりとするフウタ君を横目にそんなことを思ってしまった。
「ところでヒカリは怪しいと思った人はいましたか?」
げんなりした表情から一辺して真剣な顔でこちらを見る。
フウタ君のそんな顔にドキッとしてしまう。
あれ? なんであたしはフウタ君に対してドキドキしてるんだろう?
…って、そうじゃなくて今はフウタ君に怪しい人がいたかのことを尋ねられてたんだった。
「怪しい人というか気になる人はいる…かな?
でも直感だから確かなことは言えないんだけどね」