光の姫は誰を選ぶ
あたしは屋上の入り口にいる３人に駆け寄った。後ろからは女の子を抱き抱えたフウタ君が追ってきていた。


近づくによってその３人がいつも見ている３人とは違うことが分かった。


気づいたのはその３人は背が低いのだ。あたしよりか数cm高いくらいの身長だ。
そして声がいつもよりか高かった。


「えっと…ミズノ君だよね？」


あたしは疑問に思いながらニコニコと笑うミズノ君らしき人に声をかけた。


「はい。そうですよ」

ミズノ君らしき人はニコニコと楽しそうに微笑んであたしの質問に答えた。



「髪型が違うのはウィッグか何かだと思うからいいけど、なんで背が低くなってるの？あとなんで声も高い訳？」


疑問に思ってることをミズノ君に尋ねる。


あたしの質問に答えたのは後ろにいたフウタ君だった。


「若返りの薬を使ったんですね。使うなら僕じゃなくてもいいじゃないですか」


フウタ君の悲痛な叫びが屋上に響いた。


「若返りの薬って…どういうこと？」


だって若返りの薬なんてこの世の中に存在しないよね？ 存在するなら漫画やアニメのフィクション物にしか登場しないはず。


「俺らの通う学校がどんなところか忘れたのか？」

赤髪の少女…カイジ君が不機嫌そうに言う。

嫌ならやらなきゃいいのに。つうかその格好で男言葉を使わないでほしい。


あたしが元々通う学校は色んな能力を使う者が通う学校。だからって…


「なんでもありか！？」


あたしは脱力気味にそう言葉にするしかなかった。あとからライト君が『そんな…こと言ったらオレらの、力も説明できない』ゆったりといつもの口調で話した。


それ言ったらおしまいだわ。





それからあたし達はフウタ君が気絶させた女の子を保健室に連れて行く為に屋上をあとにしたのだった。
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