光の姫は誰を選ぶ

カイジ君がこの現象に気づけば助かるってこと？
それなら…


「白原さん。あの単細胞がこの現象にすぐに気づくと思う？」


あたしが考えたことがミズノ君にはわかってたみたいでカイジ君をバカにしたような感じに呟いた。

毎度ながら人の考えてることを読まないで欲しい。


「カイジ君なら…いえ。気づきませんよね」


カイジ君には悪いけどミズノ君の言う通り気づかない確率が高いよね。
じゃあ、ここから抜け出すにはどうすれば？


「とりあえず他に俺らみたいに閉じ込められていないか探そう。
保健室に着かないということは同じ所をグルグル回ってるだけだと思うからそんなに探すところはないだろうし」




「ミズノ。この子は…どうする？」


ライト君は気絶した女の子を顎で指しながら尋ねた。


「その辺に寝かせとけばいいんじゃない？
その子がいると動きずらいし」


確かに担ぎながらだと動きが悪いかもしれないけど一応この子一般人だよね？
無下にしすぎだよ。


「わかっ「せめて教室の中にいれとこうか」


ライト君が今にも女の子をその辺に置こうとしたのであたしはすかさずつっこんだ。
そして、近くにあった教室のドアを開けて女の子を近くの椅子に座らせた。


「これでよし。
じゃあ、また別空間に入り込んだらマズイから二手に別れて探そうか」


あたしがそこまで言うと皆はポカーンとあたしを見ていた。


「どうかしたの？」


急に黙って見られるのは怖いんだけど。


「いえ。あまりにも鮮やかなので驚いてしまいました。
考えてることも完璧だったので｣

「白原さん。俺のかわりに班をまとめるってのはどう？｣

｢ヒカリがリーダーだと、助かる｣



そんな真剣な顔で言ってもやらないからね！？