光の姫は誰を選ぶ
「確かに暖かい感じがしますね。いつものバリアとは違うんですか?」


フウタ君もあたしと同じ感覚を感じてるなら成功ってことだね。


「いつもは守るだけのものであまり動けないんだよ。
それで今回はいつもよりかは防御力は弱いんだけど動きやすくして多少の傷なら治せるように回復の力も入れてあるんだよね

身体に纏うだけのものは最初に勉強したから出来るようにはなってたんだけど」



「そうですか。ヒカリも成長してますね」


「当たり前だよ。いつまでも皆に守られてるだけなんて嫌だもん!」


そう言うと、フウタ君は優しく微笑んであたしの頭を撫でた。
フウタ君の手が暖かくて優しくて思わず目を細めてしまう。


うん。あたしも少しは役にたってるよね?





あたしの頭を撫でていたフウタ君は手を止めて真剣な顔であたしを見る。



「これで急な攻撃にも対応が出来ます。
それでは扉を開けます」



フウタ君はそう決意しながら教室の扉を開けた。


あたし達を迎え撃つように教室からのピアノの音はぴたりと止まっていた。




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