光の姫は誰を選ぶ


「ユキ君はなぜここにいるの?
貴方は転校生なんだから先生とくるはずでしょ?」


あれからカイジ君達にあたしとユキ君が小さい頃に遊んだことがある幼馴染みということとその…キスの話はほっぺにキスしただけという話をして渋々理解してもらった。



あたしはなぜユキ君がここにいるのかと尋ねた。


話題を遠ざけとかないといらない過去までバラされてしまいまた同じようなことが起こりそうな気がしたからだ。


「そういえば僕って転校生なんだっけ?
職員室で先生の話聞いてたら話が長くてそれに飽きちゃってここに来たんだよ」


ユキ君は自分は悪くと威張るような口調で話した。


確かに担任の音村先生は話が長いけど…


「抜け出すのはマズイでしょ!
さっさと戻りなさい!」


「今のヒカちゃんは強いね」


あたしが怒鳴るとユキ君は嬉しそうに言った。


「わかったから早く行く!」


あたしがそういうとユキ君は渋々教室から出ていった。


先が思いやられる。


あたしは頭を抱えながら溜め息をついた。


「あの…ユキヤさんに場所案内しなくて良かったのですか?」


フウタ君が恐る恐るといった様子で尋ねてきた。


「ユキ君は千里眼があるからなのか道には迷わないのよ。
多分自然と闇の力を使ってるのだと思うよ」


「そうなんですね。あともう1つ
ヒカリの初恋の人ってユキヤさんですか?」


これはまたややこしいことになると思って言わないでおこうと思ったのになぜバレた?





< 7 / 53 >

この作品をシェア

pagetop