記憶の中で…
「なつきくんがどこに隠れたのか知らない?」
皆首を横に振った。
「先に帰っちゃったのかなあ。そろそろ帰ろっか。」
皆と一緒に帰って来て、自分の家ではなく、一番に夏樹の家に行った。
「なつきくんいるー?」
「あら、ユキちゃん。夏樹と一緒に遊んでたんじゃなかったの?」
その言葉に血の気が引いた。
…てっきり先に帰ったのかと思ってた。やっぱりあのまま…。
段々顔が引き吊っていく。
夏樹の家を飛び出して、公園へと戻った。
「なつきくーん!!なつきくーん!!」
力一杯声を張り上げたけど返事はなくて。
私の様子を変に思った夏樹のお母さんが後を追って来てた。
「ユキちゃん!どうしたの?夏樹は一緒じゃなかったの!?」
「…一緒…だった。かくれんぼ…してた。」