記憶の中で…
「今日は髪くくってるんだな。」
「…うん。小さい頃ずっとこの髪型でね、思い出してやってみたの。」
「やっぱりそっちのがいい。これからずっとそうして来いよ。」
…照れ臭い。ナツキは平気かもしれないけど、そんな言葉に慣れない私は小さく「うん。」と答えた。
その日のLHRでは文化祭のことが話し合われた。
「文化祭?」
「そう。ドイツの学校でもなかった?スクールフェスティバル…ていうのかな…?」
「ああ、そういうのか。どんな感じ?」
「クラスでお店出したりするのが多いかな。後は有志で演奏したり、クラブの発表だったり…。後夜祭もある。」
「コヤサイ?」
「こうやさい。お祭りが終わった後、学校で夕方から皆で騒いで楽しむの。」
「へー。」