記憶の中で…
どっち?どっちが勝ったの?
胸がドキドキする。息を切らしたナツキが傍に来て、チラッと私を見るとニッと笑った。
『一位は…一組です!』
私たちのクラスからは歓声が聞こえた。
「やったー!!」
チーム皆でハイタッチをして喜んだ。
皆が帰った後の教室。
ナツキと二人、残って話をしていた。
「ナツキって足速いんだね。びっくりしちゃった。」
「もうちょっと距離があったら、差つけれたんだけどな。」
「……。」
「……。」
「「あの…。」」
声が被った。
「なあに?先言って。」
「今日…ごめんな。」
「…何が?」