記憶の中で…
「ハハハ…ユキ。何て言ってんのか全然分かんないよ。」
ナツキのお父さんの前で小さくなるしかなかった。
顔が上げれないよ。
床に正座をして俯いたままじっとしている私に、
「そんなにかしこまらなくていいんだよ。いつもナツキと二人だったから、こんな可愛いお客さんは大歓迎だ。」
え…。
ナツキが傍に来て肩に手を置いた。
「ユキ、顔上げろよ。」
勢いよく頭を上げると、ゴン!頭に衝撃が走った。
「いったーい!!何に当たった…ナツキ?」
頭を押さえながら見ると、床に転がるナツキがいた。