空っぽなマッチ箱。
「・・頼むよ」


私を開けると、中に
小さなあの紙を入れた。


何をする気なんだろう。



「マッチ箱・・さんに、託すから」


・・だから、何を、と思った隙に
鷲掴みされた。


ものすごいスピードで家を出、
町を駆け抜け。


ある一軒の家に辿り着く。
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