空っぽなマッチ箱。
「・・はぁ・・」


主人は、唐突に溜め息をついた。


私を見て。


「マッチ箱・・さん。 俺、
早紀と両想いのつもりでいたんだ。


でもさぁ・・。
改めてしっかり告白した方が良いのかな。
俺、独りよがり? 勘違い?」


《そんなこと無い》


マッチ箱の私でさえ、2人は恋仲・・
恋人に見えたんだ。
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