ただ一人の魔法使い



『……X-94B……君…?』



X「なぁに?魅衣お姉ちゃん。」



『…X-94Bって…名前なの?』



名前じゃない…よね…?



X「X-94Bは…此処での呼び名かな…」



ちょっと難しい顔をして答えた男の子



やっぱり呼び名…



『呼び名じゃなくて…名前は?』



「……無いよ。此処で造られた人形は、番号で区別されるから。」



…人形…?



人形って……?



……まぁいっか



『じゃあさ、私が君の名前を付けていいかな…?』



X「……僕の…名前?」



男の子は、不思議な顔をして私を見つめた



『そうだよ。』



呼び名って、あだ名だよね…



あだ名と名前は違うし…






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