ただ一人の魔法使い



…厄名いわく



ユラン君の言う通り、全ての魔法特殊能力が体内から無くならない限り、死にはしない



…けど、体に負担が掛かるのは同じ事



それと、魔法特殊能力は体内で作られないから、摂取する度に体内から無くなっていく



…ここの辺りの研究は進んでいないから、飽くまでも仮説だかな、と厄名が言った



それが凄く心配



今、私の体の中から魔法特殊能力が無くなっていく…



実感なんて全く無いし、確かめようと能力を使おうとしても、この部屋では能力は使えない



『……こんな時に…皆が居たらなぁ……』



夜斗君にここに連れて来られてから、一度も会っていない



会いたい、と思っても会えない






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