ただ一人の魔法使い
「次〜、矢野兄弟!」
「「はーい!」」
次に出てきたのは…。
右に緑色の髪と目をした女の子。
左に黄緑色の髪と目をした男の子。
双子、だろうか。顔がそっくり…。
「私、矢野 マナ (やの まな)!」
「僕、矢野 ユウ (やの ゆう)!」
「「よろしくね!」」
『こ…こちらこそ…』
「「次、桜ちゃん!」」
「はーいっ!」
…次から次ぎへと、流れる様に、どんどん出てくる自己紹介。
次の子は…。
「私、高台 桜(たかだ さくら)♪よろしくっ♪」
名前に似合う、桜のピンク色の髪と目をした女の子。
『…うん!よろしく!』
「お次、ナイト君だよ!」
桜ちゃんが目を向けた先に居たのは、見るからに真面目でクールそうな感じの子。
「…沖村 夜斗(おきむら ないと)。…よろしく…」
水色の髪と目に、眼鏡をかけてる。
片手には本を持っていて、私の方はチラリと見るだけで、殆ど視線は本から外れなかった。
「「次は、ユウちゃん!」」
「わ…私……ですか…?」
次に、ユウちゃんと呼ばれた子は。
恥ずかしがり屋なのか。
…カーテンの後ろに隠れてる。