ただ一人の魔法使い
‘逃げて’
頭の中で響く様に聞こえたユラン君の声
『!……空…海君……』
空「ん?」
『ッ逃げ―――――!!』
言いかけた時だった
バリイィ―ィンッッ!!!
夜「…!?」
勝「今度は何だよ…!?」
ヨ〈………〉
飛び散る硝子
中から溢れ、床に流れ出す薄青色の液体
その真ん中で浮かんでいる
ヨナちゃん達
ユ「お姉ちゃん!」
『…ユラン…君…』
空「ユラン…!いつの間に…」
顔に焦りが見えるユラン君は、急かす様に空海君の制服の裾を引っ張った