ただ一人の魔法使い

願えば…




皆が、ラナちゃん達に向かって走り出した



『……わ…たしも―――』



行く、と言おうとした時だった



空「新川はここで待ってろよ?病み上がりだしなっ」



そう笑顔で言い、部屋の端に移動すると
そこに積もる雪を能力で溶かし、水蒸気化した



空「直ぐ戻って来るから、な!」



私をその場所に壁にもたれかかる体制で寝かし置いて、空海君も皆のいる場所へと向かい始めた



私も、皆と戦いたい

けど…体が言うことを聞かない



私は…



何も…出来ない…の…?









元々、こんな事になったのは、私の性

私の能力の性



私の魔法特殊能力があったが為にこんな事になったのに…




皆と一緒に戦えないのが悔しくて、唇を噛み締めた

私は今、無力だ







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