ただ一人の魔法使い



『魔法は不滅っ…だから…また…会おうね…』



空「新川ッッ!!!」



動かない体で、必死に手を伸ばそうとする空海君を見て、涙が出そうになった



『ばいばい…』



その瞬間、フーちゃんが黒く輝き



〈…魅衣ちゃん〉



シュンッ…と、跡形も無く


消えた



残ったのは、私とユラン君



私を守っていた水の壁もジャバァッとただの水に戻り、床を濡らした



『…頑張ら…ないとね!』



氷の塊が私の真横に落ち
雷雲が怪しく音をならし
至る所で爆風が巻き起こる



そんな中、最初と比べたら比べものにならない位に輝く光の球を、上に突き出した



そして



『………







《―――》!』



そっと、魔法の名前を唱えた







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