ただ一人の魔法使い



『皆…久しぶり…
七「魅衣のバカ。」…へ?』



いきなり七里ちゃんにバカと言われた私



何かしたのかな…!?と内心焦っていると



七「……心配したんだから…」



ポソリと言った七里ちゃんの言葉に、オレン君も



オ〈Myレディ…黒髪のレディが気を失ってから、心の中で黒髪のレディの心配ばかりだったんだ。勿論、僕もだけ…
七「余計な事言うな。」〉



頭をパシリと叩かれるオレン君



『…七里ちゃん…』



七「…………」



七里ちゃんは私の手にそっと触れると



七「…幻覚…じゃないのよね…」



不安そうにそう言った



『私は私だよっ』



だけど、私がそう言うと



七「…ならいいけど。」



ぷいっと顔をそらした



だけど手は、優しく握ったままだった






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