ただ一人の魔法使い



七「ちょっ…何で土下座なんか…」



優「あ…新川さん!?」



オドオドと、いきなりの事で驚く皆に私は続けた



『…ヨナちゃん達に使った魔法は生戻命…決壊が全く無い、真っさらな状態に戻しただけ。研究所に居る時、ヨナちゃん達の決壊を治す事は出来なかった…』



桜「じ…じゃあ、ラナは…ラナ達は、元に戻らない…とか…?」



不安そうにする桜ちゃんに、ううん、と首を振った



『元には戻るよ。この聖箱の中で毎日魔力を与え続ければ…ヨナちゃん達は目を覚まして、元の姿に戻る。けど、それが何時になるかは解らないの…っ』



何ヶ月後


何年後


もしくは、それ以上になるかもしれない



自分の中でさえ、よく解っていない魔法



魔法特殊能力者なのに…魔法の事を解っていない



申し訳なさに、泣きたい気分だった






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